第７回では、うちの餓鬼どもが世話になったみたいだな。
申し訳ない、あれには俺も手を焼いてるんだ。
なかなか大変だな、斉藤さんも。
それを言うと、私も第５回に暴走したリーダーについて、詫びる必要があるだろう。
まったく……折角リリアが茜君と仲良くなれそうだったのに。
ミハイルは母国復興戦線のお父さんみたいだな。
光一だってそうだろう？
はは、そうだなあ、伏見の失敗は訓練教官である俺の責任だしな。
ということで、今日は前回ツカサのばか力によって未だ眼を覚まさない伏見に代わって
俺達が、この広場を占拠した！
ハハハ！ 占拠とは、伊藤さん、なかなか面白い言葉を使ったな。
だろ、斉藤さん。
占拠ということは、ここは一つ、タイトルも変えてみたいものだな。
変えないとマズイだろ、今回は乙女が一人もいない。
勝手にそんなことをしてもいいのか？
一回ぐらいありだ、あり。
伏見はともかく、ツカサが毎回かき回すのに比べたら、安定して見れて読み手も安心だって。
まあまあ、光一。そう言うんじゃない。
第８回は、うちのメリッサが特別面白いことを言えない奴だから、SAGEの面々が頑張ったんだ。
ヴォルトの言い分も一理あるけどなあ……。
って、ヴォルト?!! お前も出演するのか?!!
漢祭りと聞いたら、出るしかあるまい。
ったく、何年ぶりだ？ こうやって同じ任務についてるってのは。
さあ……もう数えるのはやめたよ。
なんだ、伊藤さんとヴォルトさんは知り合いなのか。
もう随分昔の話だけどな。しかし、こうしてまた出会えるとは。
俺は、あんたが軍から飛び出すのは予想してたぜ？
ハハハ！ まったくだ。
しかし、うちのエレーナとリーリアが姉妹だったと思えば、光一とヴォルツがかつての同僚だったり……、縁とは不思議なものだな。
楓と、SAGEの紅葉君も兄弟だったか？
おお、随分見た目の印象は違うが、言われてみたら似てるな。
紅葉の奴が言ってたぞ？
「楓はふらふらふらふらして、もう少し真面目に出来ないのか。」って。
楓も言ってたぞ？
「紅葉のヤローは、口うるさいんだよ、まったく。もっと楽に生きられないのかねー。」とな。
なんだ、いい兄弟じゃないか。
思い出した。うちの情報担当が言うことには、伊藤さんのところのお嬢さん、ツカサといったかな、彼女にも何かあるらしい。
ツカサと言ったら、我が870支社のお気楽担当なんだけどな……、人は見かけによらないもんだ。
見かけによらないと言ったら、斉藤君。
君のところの情報担当の山南とやらは、KGB出身のエリートだとか？
エリートとはいうが、事実、このゲームにはエリートだらけだろう？
そうだろう、ミハイルさん。
ああ、うちだったらユーリーのことか。
あれはあれで、また癖のある人間だよ。
優秀な人間ばっかりで、優秀ってのが何かわからなくなりそうだぜ。
元エースパイロットが何を言う。
あんただってそうだろう、ヴォルト。
……俺たち傭兵なんて、実力がなけりゃ簡単に死ぬ世界だ。
うむ。優秀な人間だけが生き残る。
この頂上決戦……果たしてどこが生き残るんだろうな。
さあ、どうなるだろうな。
ひとつわかっているのは、私が君達と次に会うのは戦場。そういうことだ。
悲しい繋がりだな、まったく。
それで、思うんだが、俺は、今日はとことん羽目を外してもいいんじゃないか？
ま、一杯やろうぜ。
それはまた、上手そうな酒だな。
おう、俺の一番のオススメだ。
それなら私は、その酒に合う肴を用意しよう。
お、ミハイル、気が利くねぇ！
どれ、いただこう。
おう、飲め飲め！
ああ、うまい。
同じ境遇の者同士、酒を囲むというのもなかなか良いものだな。
そうだなあ、ユニオンじゃあ、あのガキどもの面倒を見なきゃならん。
まったく、兵士としては出来がいいのに、早く大人にならないものか。
ハハハ、それを言えば、うちのリーダーはどうなる？
いつまでも中身がついてこない。
それがいいところでもあるんだが、やはりもう少し落ち着いてもらわんと、アレクが無茶をする度にエレーナとリリアが泣いてなあ……。
それが若さ故の特権だろう。
私達が、未来を守り、背中で示さなければならない。
ヴォルトお前……、変わってないなあ。
気持ちだけはいつまでも若くいたいからな。
気持ちだけじゃねえ、俺たちはまだまだ現役だ。
そうだな、若い者達だけには任せてられん。
うちの面々も、まだまだひよっこだからなあ。
安心して艦で待ってるわけにもいかないんだよなあ。
俺たちがこのゲームを支える勢いで、頑張るか。
本編の戦場も、占拠してしまうか？
それも面白い。
パチッ。
…………お酒の匂い、ですか～……？
おう、伏見、起きたか！
お前も一杯いくか？
ふぇ？ これは一体……？
今回、この広場は俺達が占拠した！
ほえええええええ？！！
ということで、今回はこれでおしまいだ。
残念だったな、茜君。
また次回から頑張るんだ。
そ、そんなあ～……！！
