上杉家家臣。謙信が頼りにしている上杉家の武将。
決して際立った個性の持ち主ではないが、揺らがない己自身を確立している。
上杉家の屋台骨を支えるひとりとして家臣達からも信頼を寄せられている。
普段は温厚で決して目立たないが、宴会の場などでは普段とはまったく異なる姿を見せるとの噂もある。
上杉家家臣として謙信の元で第四次川中島の合戦で戦功を挙げ、謙信急逝後は上杉景勝に味方して御館の乱を戦ったものの一時出奔、後帰参して景勝に仕えた。
鴨居を遮るほどの長身で、馬のように長い顔には黒豆を蒔いたように黒子が多かったとか。前立てに『風の神、雷の神、火の神』と書かれた団扇をあしらった兜が現存する。
合戦の際は優勢の時は目立たず、劣勢の時こそ声を張り上げて味方を鼓舞し、あれこそ剛の者であると謙信に称えられた。大坂冬の陣の戦功で徳川秀忠から感状を受けた際、右筆の間違いで宛名が『杉原』となっていたがこれを正さず、その後は『杉原(すいばら)』に自らの姓の方を改めた。
元和2年(1616年)死去。その墓石は、『瘧(おこり・マラリア)』に効くと噂され、削って持ち去る者が後を絶たなかった。