秀吉に見出されて以後、武将として秀吉に仕えている。
武を誇る勇将だが、築城や治水にも才を見せる有能な人物。
正則、嘉明とは武功を競いながらも共に秀吉を支える友人同士。
その美意識は大変個性的で、その感性のままに気にいった物で身を飾り立てているが、理解者は少なく、そんな美意識に欠ける者たちのことを哀れんでいる。
虎はそんな彼女の美意識に適った存在と思われる。

史実紹介

　刀鍛冶の子として生まれ、母の伝手で秀吉に小姓として仕え、秀吉に忠義を尽くした賤ヶ岳七本槍の一人。小牧・長久手では本多忠勝と一騎打ちし、あわやというところまで追い詰めたが秀吉に止められたという逸話が残る。
　秀吉の元で各地を参戦、その功で肥後北半国を賜った。朝鮮出兵（文禄・慶長の役）では獅子奮迅の活躍をし、虎とも鬼とも恐れられた。この際に虎を退治したと伝えられる。
　秀吉没後は三成との関係が悪化し、加藤正則らと三成を襲撃、関ヶ原では東軍に加わり戦功を挙げて肥後南半を与えられ、52万石の大名となる。
　築城の名手として知られ、熊本城・江戸城をはじめとする多くの築城に携わった。治水事業に力を入れるなど、治世面でも才能を示し、彼が治めた熊本では『せいしょこさん（清正公さん）』と現在でも親しみを込めて呼ばれており、特徴的な長烏帽子兜をかぶった像が多く造られている。