大和、筒井家当主。
なんとなく日和見を決め込みながら、強者を見極めてうまいこと世の中を渡ってきた人物。
その人となりを尋ねると、なぜか皆が異なる答えを返してきて、話を集めるほどに曖昧模糊としてその正体は判然としなくなってしまう不思議な女の子。
本当の彼女の姿を知る者は、まだいないのかもしれない。

史実紹介

　筒井家の当主、2歳で家督を継いだものの、居城である筒井城は松永久秀によって奪われてしまう。その後三好三人衆と手を結び、久秀に反撃を行って筒井城を取り戻すが、織田信長の後ろ盾を得た久秀によって責められ、信長に臣従する。その後、信長や秀吉に従って各地を転戦する。
　本能寺の変に際しては一時光秀に味方するような動きも見せたが、羽柴秀吉への恭順を決意した。決意後も両陣営の動きを傍観し日和見を決め込んだという説が有力視されてきた。しかし、決意後は光秀の使者を追い返すなど、迷いを見せなかったらしいことがわかってきている。
　秀吉に従って『小牧・長久手の戦い』に病を押して出陣したが、無理がたたったのか天正12年（1584年）8月に36才の若さで病死した。