システム紹介 その壱

戦国 一睡の夢 一期の栄華 一杯の酒

 戦国時代を舞台としたシミュレーションアドベンチャーゲームそれが、「戦極姫~戦乱に舞う乙女達~」だ。
 貴方は「織田」「上杉」「毛利」「島津」の四ヶ国から任意の開始国を選択し、戦乱の世に身を投じることとなる。
 しかし、戦いに赴くに辺り、心に留めておいて欲しいことがある。「戦極姫」の世においては、シナリオを読み進めるだけで天下に近づくということはありえない。
 そして、貴方の国に約束された勝利はない。ただ、その身に携えた勇猛さと智謀だけが貴方を天下へと近づけるのである。

 五十八の国、三百を超える武将、六十を超える勢力。

 そこは正に、四百余年の時を越えて現代に蘇った仮想戦国。

 貴方が戦国の世に生をうけていたならば、どのように生きただろうか?

 勇将達を従えて戦場を駆け抜ける英将か?
 策謀を駆使し他国をたくみに操る智将か?
 義によって、自らの天道を生き抜く聖将か?
 内政を重視し、国を栄えさせる賢将か?
 はたまた、歴史の闇に埋もれて行くだけの愚将なのか?

 いま、まさにそれが試される時がきたのだ。
 今回の「システム紹介 その壱」では、「戦極姫」の世界において、貴方が将として行える合戦以外の采配に関して、コマンドを紹介しながら説明していく。

武将 人を用ふるの者は能否を選ぶべし、何ぞ新故を論ぜん

 「戦極姫」の世において、「武将A」というような武将は存在しない。全ての将が個別の名前と個別の能力を持っている。
 将達は家臣として国主に付き従い、その忠誠心は忠誠値として表示される。
 武将達は、ただ貴方に付き従うだけの馬鹿ではない、時には敵方に寝返ることもあれば、勢力下の城を占拠して謀反を起こすことも有る。
 将一人一人をおろそかにしては、大事な局面で足元をすくわれることも有るのである。

 「俸禄」コマンド

 「俸禄」とはいわゆる給料のことである。優秀な働きをした将にはそれ相応の俸禄を出す。それこそが、有能な当主といえる。
 「俸禄」コマンドでは武将に与える俸禄を増加することができる。しかし、与えられる俸禄は無限ではない、俸禄によって資金繰りができなくなれば、滅亡しか残された道はないだろう。
 繋ぎとめるべき有能な名将と俸禄を払う価値のない愚将。
 それらを見極める眼も必要となるのだ。

内政 人は城、人は石垣、人は堀

 「内政」に気を配ることで国が栄える。しかし、戦国とはその名の通り「戦」の世。「内政」に気を配るのは愚将のすることか?
 否、「戦」に必要な軍資金は優れた領国経営によって生み出される。来るべき決戦に備えてしっかりと自国の基盤を固めるのもまた、戦国を生き抜く術なのだ。

 「治水開墾」コマンド

 国内の農耕地を拡大、整備するのがこの「治水開墾」コマンドだ。それ相応の費用が必要となるが、実行した国の住民の感情を良くすることが出来る。ただ、闇雲に国を浪費させ民に全くの潤いがなければ、やがて一揆が発生するのは必定である。

 「楽市楽座」コマンド

 国内の町の規模を上昇させることができるのが、この「楽市楽座」コマンドだ。現在の町の規模によって必要となる費用が異なり、時に莫大な費用がかかる場合もあるが、経済が発展し、その国からの収入が良くなるので。長い眼でみれば国はより豊かとなる。

 「臨時徴収」コマンド

 定められた年貢の他に、収入をえられるのがこの「臨時徴収」コマンドだ。だが、当然の如く、住民の感情は悪い方向へ向かい、時には国主としての「威信」が低下することもある。
 他のコマンド以上に使いどころが難しいコマンドだ。

交渉 鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス

 国の内部に眼を向けるのも勿論重要だが、他国の動向を気にかけるのは当主として当然の行い。他国への干渉はなにも戦だけに限った話ではない、正攻法で勝てない相手には戦以外で接するのも重要な戦略だ。

 「同盟」コマンド

 他国へと使者を送り、同盟締結を促すのがこの「同盟」コマンドだ。大国と手を結び安定を計るか?それとも、複数の小国と手を結び、大国への包囲網を完成させるのか?
 史実の中で名将達が頭を悩ませたように、貴方も頭を悩ませ、そして決断を迫られるだろう。
 自国と同様に他国もそれぞれで同盟を結び、他国から貴方の国へ同盟を願い出てくることもある。

 「引き抜き」コマンド

 その名の通り、他国から武将を引き抜くのがこの「引き抜き」コマンドだ。その国において重要な武将を引き抜けば、それだけでその国の国力を大幅にそぎ落とすことが出来る。
 もちろん、単純に貴方が好きな武将を引き抜くということも可能だ。

軍備 この矢一本折れば最も折れ易し、然れども一つに束ぬれば折り難し

 武将を城に配置し、兵を集め、戦に備える。すなわち軍備である。大規模な軍勢は一日にして実現しない。史実に名を残す名将達も始めから大軍勢を率いていたわけではないのだ。
 戦は戦国の華。されども、その準備を疎かにするものに勝機はない。一手先、二手先を見越した大局観と、積み重ねられた入念な準備が、至弱が至強をも倒しえる大勝利を生み出す。

 「徴兵」コマンド

 兵を集めるコマンドだ。多く集めればそれだけ多くの費用がかかる。しかし、どれ程の資金があろうとも兵を無限に集めることは出来ない。ひとつの国でどれ程の兵が集められるかは、上限が決まっている。もし、戦で多くの兵が失われた場合には、資金があるからといってすぐに軍団が再編できるとは限らない。
 一度の敗北によって全ての命運が決まってしまうこともありうるのだ。
 名も無き兵だからといって、その命を無下に扱うものは天下人は愚か、京の土さえ踏めないだろう。

 「鉄砲購入」コマンド

 有効射程百メートル程ながらも圧倒的な威力を誇る、戦国の世に現れた新兵器「火縄銃」。このコマンドではそれを購入することができる。しかし、兵と同様、資金があるからといって無限に買い集めることはできない。数をそろえるには、少しづつ買い集めていく他ないのだ。
 さらに、鉄砲は購入する国によって必要となる費用が大きく異なる。他国から輸入が主となるゲーム初期には海に面していない内地で鉄砲を買い集めようとすると莫大な費用がかかる。
 逆に海に面した土地や、鉄砲鍛冶の存在した「北近江」「紀伊」「薩摩」ではより安く、多くの鉄砲を買い集めることが出来る。
 さらに、ゲーム中で時間が進めば、国内での鉄砲生産が盛んに行われるようになり、安く、多くの鉄砲が購入できるようになる。

 「城の普請」コマンド

 自国の城をより強固なものにレベルアップさせるコマンドがこの「城の普請」だ。実行させる武将の能力にもよるが、多く費用がかかる。強固に固められた城は有能な将に勝るとも劣らない。
 複数の国と対峙することになった場合に、重要な土地に有る城が強固ならば、その地で敵を食い止めるのは容易となる。
 ただ、やはりそれほどの資金があろうとも急激に城を強化することはできない。何事も積み重ねである。

 「武将配置」コマンド

 自国が有する城に武将を配置するのがこの「武将配置」コマンドだ。すでに別の城に配置している武将を移動させたりすることも出来る。重要な城に武将を集めて他国の侵略に備えるのはもちろん、攻め込む敵城に隣接している城に武将を集合させる場合もこのコマンドを使用する。
 戦に関係すること以外にも、内政を行う土地に内政の能力が優れた武将を配置したりなど、使われる用途は様々だ。

 領国を広げれば、多くの兵を集めることが出来る。広げた領土に善政をしけば国が栄え、収入が増す。収入が増せばより多くの兵と鉄砲を集めることが出来、有能な将を自国に繋ぎとめておくに十分な俸禄を支払うことも可能となる。