歩兵は戦いの要である。歩兵が随伴してこそ、戦車や他の兵器たちが本来の力を発揮することができる。新大戦略バトルオブソルジャーでは、この点をより強調するため、いくつもの種類の歩兵が登場する。通常の歩兵はもちろん、対戦車専門の歩兵、狙撃を専門とする兵もいれば、SAS(イギリス陸軍特殊部隊)のような特殊部隊まで幅が広い。そのため、今までの大戦略にはない奥の深い運用をすることができる。
そして「視界」「隠蔽」「士気」といった要素がそのキャラクターの個性をゲームに活かせるようになっている。
実際の戦闘では部隊の全ての兵器が破壊されるような事態はそうそう起こりえないものである。軍事的に全滅というのは戦闘継続が不能な状態になったことをいい、「新大戦略バトルオブソルジャー」ではこれをMP(モラルポイント)として実現している。MP(モラルポイント)が低くなりすぎたユニットは一時的に戦闘を継続することができなくなり、MP(モラルポイント)がなくなると戦場から勝手に撤退してしまう。
また、各ユニットのMP(モラルポイント)は、各隊を率いる下士官の能力に大きく影響を受ける。下士官近くで行動するユニットは、戦闘を経てもMP(モラルポイント)の低下は少なく、下士官から離れて作戦行動中の部隊は、MP(モラルポイント)が下がり易い傾向がある。
各部隊の隊長である下士官にはそれぞれに様々な能力を持った者たちがいる。それは部隊の素早く行動させたり、攻撃の精度を上げたりするものだ。その能力は彼らが指揮する部隊全体に及ぶ。そしてうまく使いこなせば、彼らはその能力をさらに成長させていく。荒くれ者の彼らをうまく率いていくことが勝利への近道であることはいうまでもないだろう。
航空機は陸上部隊の何倍も行動できる。新大戦略バトルオブソルジャーはこのスケール感を合わせるために、1つのターンを4つに分けた。航空機は毎クォーターごとに移動でき、移動速度のやや劣るヘリ部隊は2つのクォーターで移動でき、地上部隊は1クォーターしか行動できないというルールを採用している。それぞれの兵器の行動速度に合わせて操作できる行動を限定することで、地上兵器と航空兵器のスケール差を表現している。これにより、地上兵器同士にも能力差が顕著に現れることになる。
画像は1ターンの間に行動できる距離を示している。この図では航空機、ヘリ、車両とみな同じ移動力を持つが、航空機は4回移動できるために、その分遠くまで移動することができる。 |
フリー・ボーダー隊は傭兵組織だ。
国家の軍ほど経済的な余裕はない。ただでさえ作戦行動には大量の消費を伴う。故に必要な交戦にのみにしぼり、無駄な損害を避け、1発の弾薬、1ガロンの燃料にすら気を使って運営していくことが求められる。
傭兵であるということは、クライアントが存在する。フリーボーダー隊もクライアントの意を受け、行動を行っている。不必要な出費を重ねていったり、満足な結果を得ることができない場合は、クライアントから契約の解除が通告されることもある。
新大戦略バトルオブソルジャーは、複数の作戦を一つのつながりにしてストーリーが構成される、いわゆるキャンペーン方式を採用している。作戦を完了すると新しい作戦の依頼が入る。時に複数舞い込むその依頼のどちらかを選んでいくことで、ヨーロッパとフリー・ボーダー隊の運命は大きく変わっていくことになるのだ。
ゲーム序盤はフランス南部での戦いになる。今回上図で紹介しているのは、濃い赤いマークの作戦地域である。薄いマークがストーリーが進んでから選択できるようになる作戦地域であり、総作戦数は58にものぼる。フリー・ボーダー隊の戦いがヨーロッパ全土に渡る事がわかる。
従来の大戦略ではマップ上の地形に対して、「移動のし易さ」を移動力として現している。「新大戦略バトルオブソルジャー」では、これに加え、地形のさらに向う側を見る「見通し易さ」を現す視界力を導入した。これにより森に隠れた部隊は森を捜索(索敵)しやすい歩兵はより発見し易く、一般の車両は森の奥に何が見えるのかが分からないといった違いを生み出すことになる。
さらに歩兵は、森や建物の中に潜むことで、一般の部隊からは発見することができない。これが隠蔽である。
これに対応して、森や建物を捜索(索敵)できる歩兵などが持つ能力が索敵となる。
隠密性に優れた特殊部隊などはこのレベルが高く、たとえ歩兵ですら発見することができなくなる。