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ドイツ軍の猛攻により、ついに補給線をのばしたままでのツケがまわってきたソ連軍。 | ||
フェイ:「ロジーナの動き、だんだん鈍くなってきてるぞ」 | ||
フェイがロジーナを集中攻撃しながら、冷静に分析する。しかし、フェイの強力な攻撃をロジーナは、直撃を免れながら凌いでいる。 | ||
ミハエル:「フェイの後に続け!!」 | ||
ミハエルとドイツ軍が、ロジーナを集中攻撃する。 | ||
ロジーナ:「なんでアタシを攻撃するのぉ?」 | ||
ミハエル:「敵だからだ!!」 | ||
おろおろして泣きそうになるロジーナに、ミハエルが突っ込む。 | ||
ミハエル:「チャァンスっ!! 追撃するぜぇっ、おらおらおらっ!!」 | ||
すでに季節は冬から雪解けへと変わり、地面がぬかるむ状態の中、ミハエルが走る。 | ||
ルーデル:「がんばってねぇん、エルちゃん。援護は任せてぇ」 | ||
ルーデルの空からの声援に応えるように、さらに加速するミハエルだったが、その足は見事に雪解けで軟弱になった地面に足をとられた。 | ||
ミハエル:「うおっ」 | ||
ミハエルは派手に転倒し、転んだ拍子に泥水が全体にかかる。 | ||
ミハエル:「うっひゃぁ、気持ち悪ぃ……」 | ||
フェイ:「何をやってるんだ」 | ||
追いついたフェイが呆れたようにミハエルを見下ろす。 | ||
フェイ:「あんまりスピードつけて走るからだ。怪我はないか?」 | ||
ミハエル:「ああ、平気だ。だが、ケツを強くぶつけすぎた。しばらく動けん」 | ||
ルーデル:「やぁん、エルちゃん可愛いっ!!」 | ||
それを見たソ連軍は好機とばかりにミハエルへ狙いを定める。 | ||
フェイ:「させるか」 | ||
フェイが前に出て守ろうとするが、泥に足を取られて、ソ連軍の機動性に追いつけず、数機のソ連軍機体がミハエルを捉え、ミハエルは覚悟を決める。 | ||
しかし、いくら待てども撃たれた衝撃がやって来ることはなかった。 | ||
何が起きたのかミハエルが目の前のソ連軍を見ると、ロジーナの主砲によって風穴を空けられていた。 | ||
ロジーナ:「あはははっ、アタシの獲物を取らないでちょうだい」 | ||
ロジーナはすでに動かない機体を過剰に攻撃していく。 | ||
ロジーナ:「それじゃあミハエルのナカを見せて……ん――ん~」 | ||
そして気が済むと、くるりとミハエルに向き直り、ロジーナは昏倒した。 | ||
ミハエル:「なんだぁ、おいっ!?」 | ||
ロジーナは鼻血を出して倒れていた。 | ||
ルーデル:「エルちゃん、泥水で肌が透けて見えてるわぁ。お姉さん、どきどきしちゃう~」 | ||
嬉しそうに身をくねらせるルーデル。ロジーナの鼻血はどうやらその辺に原因がありそうだ。 | ||
ミハエル:「やかましい、この変態女」 | ||
ルーデル:「しっつれいねぇ、変態だなんて。可愛い女の子が好きなだけよう」 | ||
ルーデル:「それにしても、ふふっ。本当にいいわねぇ。泥水で服が透けてる女の子。マニア受けすること間違いないわ。写真でも撮りたいぐらいよ」 | ||
ミハエル:「撮るなっ!!」 | ||
ミハエルは、絶叫と共にありったけの武器を乱射した。正確性も何もあった攻撃ではなかったが、周囲は大混乱に陥った。 | ||
そして周囲が混乱している内にと、ソ連軍は昏倒するロジーナを回収し、その場から離脱しようとしていた。 | ||
フェイ:「逃がすかっ!!」 | ||
ソ連軍の動きに気付いたフェイは追いかけようとするが、暴走するミハエルに阻まれ、結局ソ連軍を逃してしまった。 | ||
ミハエル:「―――はっ。ここはどこだ? 何で皆、ぼろぼろなんだ?」 | ||
ミハエルが我に返ると、押していたはずのドイツ軍がボロボロになっている。 | ||
ミハエル:「一体何があったんだよ、おい」 | ||
ミハエルは心配そうに声をかける中、背後からものすごいプレッシャーを感じた。蛇に睨まれたカエルのごとく動けない。 | ||
油の切れた機械のようにギギギと振り向くと背後には、フェイ、がものすごい形相でミハエルを睨んでいる。 | ||
フェイ:「正座」 | ||
正座を強要され、逆らえずに正座するミハエル。 | ||
フェイ:「お前はロジーナか!? 混乱して味方を攻撃するとは何事か!?」 | ||
フェイ:「おかげでソ連軍を取り逃がす羽目になったぞ!」 | ||
ミハエル:「面目ない」 | ||
フェイ:「だいたい、あんな大事な場面で転ぶか、普通?」 | ||
ミハエル:「返す言葉もございません」 | ||
フェイ:「そもそもお前は!!」 | ||
ミハエル:「ルー、助けてくれっ」 | ||
ルーデル:「ふふふっ。諦めてねん。今回はエルちゃんが悪いわ」 | ||
ミハエル:「そんなー」 | ||
泣きそうになるミハエル。フェイの説教はさらにヒートアップしていった。 | ||
結局、都合三時間ミハエルは雪解けでぬかるんだ大地の上に正座する羽目となった。 | ||
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