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イギリス軍のライトフット作戦、スーパーチャージ作戦の前に撤退を余儀なくされたドイツ軍はエル・アラメインを諦めチュニジアへと敗走。 | ||
ドイツ軍はこの状況を打開すべく、新たな鋼の乙女と合流するのを待っていた。 | ||
司令官:「どんな娘かなっ。どんな娘かなっ♪ 巨乳がいいなっ、巨乳がいいなっ♪」 | ||
ルーデル:「たくさんの可愛い子に囲まれて、お姉さん幸せー♪ そのうえ新米ちゃんまでくるなんて。うふふ。うふふふふふー♪」 | ||
エーリヒ:「落ちつきなよ、恥ずかしい」 | ||
エーリヒが突っ込んでも無駄だった。二人ははしゃぎにはしゃぎ、手に手をとって踊りだしていた。 | ||
そこへ、しっかりとした足取りで基地に入ってくる一人の少女。 | ||
司令官:「巨乳だ!! 私の求めていたものはこれだ!! ビバ巨乳娘!!」 | ||
ルーデル:「あらん、綺麗な形のお胸ねぇ。お姉さんも負けちゃいそうだわ。それに、顔もかわいいし。合格。これからよろしくねっ」 | ||
???:「ティーガーのフェイです。よろしくお願いします」 | ||
エーリヒ:「よろしくー」 | ||
ルーデル:「ティーガーって……エル○ィラさん?」 | ||
ルーデルが驚いたように指差す。フェイが途端に真っ赤になった。 | ||
フェイ:「そのことは言わないで下さい。お願いしますから」 | ||
エーリヒ:「何のこと?」 | ||
ミハエル:「戦闘に関係あんのか?」 | ||
司令官:「エル○ィラとはなんだ?」 | ||
フェイ:「だからその話は……っ!!」 | ||
真っ赤になっているフェイ。 | ||
ルーデル:「巷で大人気のティーガー戦車の教本があるんだけど」 | ||
相変わらずニヤニヤ笑いのルーデル。 | ||
ルーデル:「中には擬人化したティーガー――まさしくフェイちゃんみたいな娘がいて、その娘を口説きながら操縦を覚えるそうよ」 | ||
エーリヒ:「どんな感じなの?」 | ||
ルーデル:「そうねぇ……たとえばぁ」 | ||
ルーデル:「シャワー浴びてる絵とかぁ、その他にもテクニックとお色気満載よ」 | ||
フェイ:「私は…私は…エロ戦車じゃなーいっ!!」 | ||
真っ赤になって叫ぶフェイ。 | ||
ルーデル:「まぁまぁ戦車乗りとかは、みんな知ってるから」 | ||
フェイ:「……ぅう……」 | ||
フェイが真っ赤になって俯いた。 | ||
ルーデル:「ふふふ。かーわいいっ」 | ||
フェイ:「かっ、かわっ」 | ||
真っ赤になるフェイを、舐めるように見るルーデル。視線がすでに変態オヤジのそれだ。もちろん司令官も。 | ||
司令官:「私だ――今すぐティーガーの教本を買い占めろ! え、無理? 無理を押し通してこそのドイツ軍人と思わんかね!!」 | ||
通信機を使い、教本の買占めを画策していた。 | ||
フェイ:「買わなくていいですっ!!」 | ||
このまま行くと、まともな話が出来ない。そう判断したエーリヒは話題を替えることにした。 | ||
エーリヒ:「それはそうと連合軍は相当の数上陸させてるし大丈夫なの?」 | ||
フェイ:「さきのレニングラードでは不覚をとったが問題ない」 | ||
エーリヒ:「頼りにしてるよ」 | ||
フェイ:「問題ない」 | ||
司令官:「で、次の作戦の話だが」 | ||
ようやく司令官がまともに口を開き始める。 | ||
しかし、その視線はフェイの胸元に向いていた。 | ||
司令官:「集めた情報によれば、連合軍側はドイツ軍をここから一掃するために続々と部隊を集結しているらしい」 | ||
ミハエル:「面白いじゃねぇか。とことん相手してやるぜぇ」 | ||
ぱきぱきと指を鳴らすミハエル。その瞳は燃えに燃えていた。対するフェイは冷静だった。 | ||
フェイ:「もっと詳細な情報はないんですか?」 | ||
これからコンビとして戦う二人は、正しく正反対であった。 | ||
エーリヒ:「はぁ、直感で動くミハエルと、情報を元に動くフェイ。上手く連携が取れるのかなぁ」 | ||
エーリヒは心配そうに嘆息した。ルーデルがにこやかに笑う。 | ||
ルーデル:「性格が違ってる方が案外上手くいくことが多いわよ~。まあ、実際見てみないとわからないけどね~」 | ||
司令官:「幸か不幸か、実際見る機会はすぐにくる」 | ||
ミハエル:「と、いいますと?」 | ||
司令官:「さっきエーリヒ君の言ってた連合の米英合同の部隊が向かってきているんだ」 | ||
ミハエル:「よし、フェイ!! オレたちが無敵のタッグだってこと、証明してやろうぜ」 | ||
フェイ:「無敵のタッグはさておき、やるからには全力で当たらせてもらう」 | ||
フェイの目にも静かな戦意が宿っていた。 | ||
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