主な登場人物
ひあがり(ひ):
自称プロ野球キチ○イ。生まれてこの方30年以上、ひたすらプロ野球を観続けており、毎年私費で広島市民球場までカープの試合をわざわざ観戦に行く。地元、福岡ドームで試合を観ろっての! なのに何故だか、マリーンズのファンらしい。
シロウト(シ):
ひあがりの徒党で、自称野球バカ。どうした風の吹き回しか、ブルーウェーブのファン。地元、ホークスを応援しろっての! 高校時代に野球部所属。その割には”カベ”という言葉が理解できなかったりして、ひあがりを激怒させるのが実に巧み。
第1回「そもそもオリジナル・チームってどーよ?」
ひ「では、これより特別企画会議を開催する」
シ「パチパチパチパチ。ところで、今日の企画会議はどういう主旨なんです?」
ひ「うむ、改めて説明するまでもないが、わが社の誇るプロ野球シミュレーションゲーム、『戦略プロ野球2004』を使ってオリジナル・チームを創作し、その育成競争を君と私とでレツゴー! するのである。
オリジナル・チーム、それは『戦プロ』に搭載されている、選手エディット機能を駆使して架空のチームと選手とを創りあげ、実在球団とペナントレースで競わせるプレイスタイルなのだ!」
シ「なるほど! まるで面白くなさそうな企画ですね」
ひ「・・・。君ね、もう帰ってもいいよ」
シ「では、即行で失礼します(ぺこり)」
ひ「(ズルッ!) 本当に帰るのかよ! って、おい! 待てよ! プロ野球球団のオーナーになるのは男のロマンだろ?」
シ「まぁ、そうですよね」
ひ「そうだとも。その究極のロマンの実現を望んでも、現実世界ではそれは到底叶わぬ夢物語に過ぎぬ。だがしかし、『戦プロ』ではそれが可能なのである!
しかもどこぞやの製品とは違い、選手ひとりを作ってチームに参加させるのではなく、1チームを丸ごと作ってしまえるのだ。しかもそこで作り出したチームを、実在球団と自在に組み合わせてペナントレースを戦うことができる!
オノレの分身たるMyチーム(重言)で、憎っくきあのライバルチームに喝! もとい、勝つ! ペナントで勝ち、そして日本シリーズで勝つ! これをロマンと言わずして何と言うべきか?」
シ「なるほど、実に暑苦しい企画ですね」
ひ「何! 貴様いま何と言った! 暑苦しいだと!? そんなのは織り込み済み、当たり前だのクラッカー! なのである。
一見してそれほどに感じなくとも、自分が手塩にかけて生み出した選手たちが、ゲームのフィールドで、実在選手たち相手に切磋琢磨奮闘努力臥薪嘗胆して活躍する姿は、観ていて異常に盛り上がる! 暑苦しくったって結構毛だらけ猫灰だらけではないか!」
シ「何か例えが古くて良く分かりませんが、そんなもんなのですか?」
ひ「そうとも。ツベコベ言わず、一度試してみろ! さぁさ、早速チーム編成とシャレ込もう!(はあと)」
シ「えぇ~っ!? ちょっと待ってくださいよ。チームを作るったって、一体全体どーやって作るのか、ボクはカイモク分からんですよ」
ひ「(ズコッ!) あのなー、仮にも君は『戦プロ』のテストプレイヤーだっただろ? それにさっきも言った通り、エディット機能を駆使して、オリジナル・チームを作るのだよ!(ドンドンドン!)」
シ「はて? エディット機能エディット機能・・・。ああ! あの、選手とか、監督とかのパラメータを変更できる機能のことですか?」
ひ「当たり前だのササミハイチ! その機能を使って、チーム名から、球団マークから、ユニフォームから、選手ひとりひとりの名前と能力まで、すべてがエディットできるのだ!」
シ「色々と自由自在にエディットできるのは分かりました。分かりましたけど、それって、どエラク大変な作業じゃないですか?」
ひ「う~むむむ。ご高説承った通り、作るには確かに時間が掛かる。しかし、だ。時間を掛けて作るだけに、思い入れの方も一塩になるのだよ。
いいから、騙されたと思って1チーム作ってみろ! いや、みてください。みてくださいませんか? みては頂けませんで御座いましょうか?(土下座)」
シ「そこまで頼まれるなら仕方ありませんけど、本来なら、ひあがりさんお一人で作れば、それで済むことだと思いますけど」
ひ「何を言う。古来より『一人より二人、二人より三人、叩いてみるたびビスケットは増える』と伝えられる通り、競い合うライバルが居る方がよほど興奮できるのだ」
シ「結局、一人じゃ寂しいんですね。仕様のない人だなぁ(ブツブツ)」
ひ「何か言ったか?」
シ「いえ別に。ところで、チームを作るとなると、まずチーム名を決めなくちゃ始まりませんね」
ひ「おお! 実に良いところに気が付いた。チーム名は、そのチームの顔だからな」
シ「ひあがりさんは、もう決めているのですか、チーム名」
ひ「おおさ! 良くぞ聞いてくれたことよ。わがチーム名は、良いか? シカと耳にせよ! それは、『オクラホマ・ミキサーズ』と決定してある」
シ「(ズルッ!) ネタかよ! そんなふざけた名前で良いんですか? それにオクラホマだなんて、日本じゃないではありませんか」
ひ「良いんだよ、日本でなくても何処でも、ブラジルでも火星でもアンドロメダでも世界の中心で愛を叫んでも。ゲームなんだから楽しくなくちゃ。
それに、今を遡ること20年以上前、当時毎日の様に遊んでいた野球カードゲームで作ったオリジナルチームの名称が、『オクラホマ・ミキサーズ』だったから、思い入れがあるんだな、これが」
シ「また、古い話しを持ち出して。ネタでオッケーなら、ボクもチーム名は決まりましたよ」
ひ「ほぉ。何と言う名前にするのだ?」
シ「博多・メンタイ」
ひ「(ズコッ!) 手抜きも甚だしいと言うか。つーか、第一にそれでは福岡ダイエー・ホークスと被ってしまいますが?」
シ「ゲームだから楽しくなくっちゃ。ボクの生まれ故郷は博多なんですから、思い入れのある土地を選ぶのは当然でしょ。それに、”博多”と”福岡”は違うのですよね?」
ひ「う~む、中洲を挟んで東が”博多”で、西が”福岡”だったな。
博多山笠は博多の祭りなのに、どうして福岡側にも山流れが在りやがりますか? と言う矛盾を突いており、つまり、ホークスは中洲の西なので“福岡”で、本拠地が”博多”なら被らないのだと・・・。って、やっぱ被ってるじゃねーか!(ドンドンドン!)」
シ「では、仕様がないので、『筑前・アルファ』では?」
ひ「んあ゛ー、もう一捻り欲しいところだが、これ以上考えるのが面倒臭いので不本意ながら今回は『筑前・アルファ』でオッケーということで。
では、そろそろ紙幅も尽きて来たことであるし、第2回『そもそも具体的にどーやって作るのよ?』に続くぞ、良いな?」
シ「紙幅たって、インターネットなのに、どんな紙幅なんだか」
(次回、遂にオリジナル・チームの全貌が!)