1940年11月11日にイギリス海軍の空母「イラストリアス」から発艦した、ソードフィッシュ雷撃機21機がイタリア海軍のタラント軍港を空襲した作戦。
1940年6月イタリアはドイツの快進撃を見て、イギリスに対し宣戦布告した。
イギリスはドイツに敗北したフランス海軍の艦船をドイツの手に渡る前に掃討し、その後「カラブリア沖海戦」でイタリア海軍とも海戦を経験していた。この時の結果は引き分けだったが、援護射撃に駆けつけられる位置にいた艦船を出さなかったりと、イタリア海軍の引き腰な面が見える結果となり、イギリス海軍はこれを見て大胆な行動に出るようになったのである。
地中海での制海権が欲しいイギリス軍は、艦載機「ソードフィッシュ雷撃機」を空母に搭載し、イタリアのタラント港に停泊しているイタリア艦隊を叩く作戦に出た。この作戦の決行日は訓練中に「イラストリアス」が炎上するなどのトラブルがあり、10月と11月と2度延期することになるのであった。空母「イーグル」も参加させようとしたが、故障箇所があり期限までには間に合わなかった。仕方なく、空母「イラストリアス」に「イーグル」から搭載機を数機移すことにした。こうして訓練を終えた攻撃隊は護衛艦と共にタラント港へ向け出港するのであった。
1941年11月、予定海域まで到着した攻撃部隊は「ソードフィッシュ雷撃機」約30機を発艦させた。発艦した「ソードフィッシュ雷撃機」は停泊しているイタリア戦艦「リットリオ」含むイタリア艦船を撃沈していくのである。さらにタラントから脱出した艦船も数隻撃沈して実質的に勝利するのであった。この結果、さらに消極的になったイタリア海軍は主力艦をナポリへ移動させるのであった。これによりイギリス海軍はイタリア海軍の動向を把握しやすくなり、ドイツ海軍との戦いに専念できるようになってしまうのだった。また、この作戦は日本軍に航空戦力による艦船の撃破という大きな可能性を抱かせ、後のマレー沖海戦や真珠湾攻撃へと繋がるのである。
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