をクリックすると、キャラクターの音声が再生されます。
(※Javascriptが無効になっている場合、をクリックしても音声は再生されません。)
日本軍の暗号を解読して、作戦の内容を知ったアメリカ軍は、すぐにポートモレスビーの空母部隊に連絡。 | ||
空母部隊では一人の少女がネコに作戦を伝えるべく空母内を奔走していた。 | ||
そして甲板へと上がり、ようやく甲板上で寝ているネコを見つけた。 | ||
???:「ネコさん、起きてください。作戦内容をお教えします」 | ||
ネ コ:「ニャー、折角気持ちよく寝ていたのにニャー」 | ||
???:「申し訳ありません、ネコさん」 | ||
軽くわびて、少女は日本軍の次の作戦を伝えた。 | ||
その中に自分達と同じ鋼の乙女がいることを伝えると、ネコは思い切り伸びをした。 | ||
ネ コ:「ようやく本気で戦えるニャー」 | ||
嬉しそうに笑うネコ。 | ||
ネ コ:「ルリちゃんがここにいないのがかわいそうだニャー。あれだけ戦いたがっていたのに。ニャーがルリちゃんの分まで戦うんだニャー」 | ||
そして、ふと気付く。目の前の少女は誰だろう? | ||
ネ コ:「にゃ? ニャーは誰かニャー?」 | ||
???:「申し遅れました。ドーントレス、ハイネであります」 | ||
ネ コ:「今回の出撃が初めてかニャー?」 | ||
ハイネ:「はい。そうであります」 | ||
ネ コ:「ニャー」 | ||
ネコはハイネを上から下まで見つめて、一人頷いた。 | ||
ネ コ:「ニャーはハイネちゃんが気に入ったニャー。ハイネちゃんのことは、ニャーが守るんだニャー」 | ||
ハイネはネコの言葉に戸惑いを覚えた。 | ||
会ったばかりで、自己紹介をしただけなのに、気に入ったとは。自分のことを守ってくれるとは。 | ||
ハイネ:「いいえ、そんな、滅相もないです。自分が、あなたをお守りします」 | ||
ネ コ:「それはダメだニャー。ハイネちゃんのことはニャーが守るんだニャー」 | ||
後ろからネコがハイネに抱き付いてくる。そのぬくもりを心地いいと感じながら、ハイネはひたすら恐縮していた。 | ||
ハイネ:「ですが……」 | ||
ネ コ:「ニャーが決めたことだニャー。ハイネちゃんは黙って守られてればいいんだニャー」 | ||
ネコはどこまでも上機嫌そうに笑い、そう言った。耳元に吐息がかかってくすぐったい。 | ||
ネ コ:「ハイネちゃんとニャーはいつも一緒にいるんだニャー。離れたら承知しないんだニャー」 | ||
ハイネ:「はぁ……」 | ||
どうやらネコは本気でハイネを守ってくれるらしい。 | ||
ハイネはようやく折れて、かすかに笑みをみせた。 | ||
ハイネ:「じゃあネコさん、よろしくお願いします」 | ||
それからハイネはまぶしそうに目を細めた。 | ||
ハイネ:「それでは早速、この太陽から自分を守ってください。ジュースを持ってきていただけますか?」 | ||
ネ コ:「ニャー。お安い御用だニャー」 | ||
ネコは迷うことなく了承すると、ジュースをとりに艦内をダッシュで往復した。 | ||
そしてハイネはそんなネコからジュースを受け取った。 | ||
ハイネ:「助かりましたありがとうございます」 | ||
まったく気持ちのこもっていないお礼。 | ||
ネ コ:「ニャーに任せていれば、ハイネちゃんは安心なんだニャー」 | ||
と、ここで、おかしなことに気がつく。パシリに使われてないか? | ||
ネ コ:「にゃ? ニャーは戦闘からハイネちゃんを守ると言ったんだニャー? 太陽からは守る必要があったのかにゃ?」 | ||
ハイネ:「充分あります。熱射病にかかって、動けなくなったら困りますから」 | ||
ネ コ:「ニャー。それもそうだニャー。ハイネちゃんが熱射病なんて、かわいそうで嫌なんだニャー」 | ||
あっさり騙されるネコ。 | ||
ハイネ:「ルリさんはどこに行ったのでありますか?」 | ||
ネ コ:「ルリちゃんは今極秘任務で日本へ爆撃に行ったから、何をしているか言えないんだニャー」 | ||
極秘任務の内容を簡単にばらしてしまうネコ。 | ||
ハイネは一人頷いた。 | ||
ハイネ:「ルリさんは今、日本本土へ爆撃を行ないに行っているんですね」 | ||
ネ コ:「にゃ! 何で知っているんだニャー!!」 | ||
ネコは自分が任務の内容を喋ったのに気がついていなかった。 | ||
ネ コ:「これは秘密のことだから、誰にも言っちゃダメなんだニャー」 | ||
ハイネ:「了解であります」 | ||
ハイネは敬礼して答えた。そして再度ネコをパシリに使う。 | ||
ハイネ:「この強烈な潮風から自分の肌を守ってください。シャワーの準備をお願いできますか?」 | ||
ネ コ:「そのくらい、お安い御用だニャー」 | ||
シャワーの準備にダッシュしていくネコ。 | ||
その様子を見ながらハイネは一人笑った。 | ||
ハイネ:「あの人となら、うまくやれそうであります」 | ||
©Systemsoft beta, Inc.