X月X日、統一Ｋ国軍は突如としてＪ国を奇襲、Ｊ国海側各地に上陸を開始した。ＭＪ大統領政権に変わったＫ国は、２０１９年に反Ｊ国路線を強め、Ｔ島問題、Ｊ国艦に対する火器管制レーダー照射、慰安婦合意破棄、応募工に対する請求権協定の問題、Ｊ国の輸出特別優遇の廃止に対抗して、軍事機密に関する協定を一方的に破棄。

　次々とＪ国との協調路線を破壊していく一方で、ＮＫ国との統一を求め、すり寄る政策を加速していった。ＭＪ政権の任期中に推し進めた政策により、Ｋ国とＮＫ国との関係は急速な発展をみせた。２０２０年、ＮＫ国と併合を成した。両国民の所得・政治思想の格差が大きかったため、Ｄ国のような完全統一ではなく、１国２制度のもと、統合を果たしていた。

　旧国境もそのまま維持され、旧ＮＫ国国民の旧Ｋ国への自由な移動も制限されていた。だが、旧ＮＫ国の建て直しのためには多額の投資を必要とし、それが統一Ｋ国経済の重荷にもなっていたのも事実である。旧Ｋ国国民は、復興のための大増税の洗礼を受け、さらには多くの企業が、労賃の安い旧ＮＫ国領に工場を次々と移転したために失業率も急激に悪化していた。他方、旧ＮＫ国国民にしても、統一後に即座に、Ｋ国民と同じ生活ができるとの期待が裏切られ、南北の社会全体に不満が高まり政情不安となっていた。

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