日本の思惑通り、囮の空母機動部隊に食らいついた
ハルゼー麾下の機動部隊は全速で北上した。
その一瞬の間隙をついて3隊に分かれていた水上決戦部隊は
同時にレイテ湾に突入し、米艦隊と捨て身の攻防戦を
行なった。この結果、戦艦大和、武蔵、長門、
その他多数の重巡を失うに至ったが、アメリカ軍の損失も
小さな物ではなく、戦艦4隻の沈没、3隻の大破と
真珠湾以来の大損害を受けることとなる。
だが何よりも大きな損害は、マッカーサー将軍が
旗艦マウント・マッキンリー艦上で戦死した事であった。
彼の戦死によりフィリピン侵攻作戦は
事実上の中止となってしまったのである。
このレイテ湾での出来事はグアム、サイパン両島からの
戦略爆撃を一層クローズアップするものであった。