コストなどの関係で西ドイツとの共同開発を断念したMBT-70に換わる主力戦車として開発されたのがアメリカのM1 エイブラムスである。初期型の主砲は105mm砲だが、進化した射撃統制装置と劣化ウラン弾芯を使用したAPFSDSによって攻撃力を高めている。車体と砲塔の主要部には複合装甲を装着し、砲塔後部の弾庫には被弾時に爆圧を上に逃がすブロウ・オフ・パネルが取り付けられ安全性を高めている。M60より重量が増加したが、1500馬力のガスタービンエンジンにより走・攻・防のバランスを高い位置に保っている。1980年から配備を開始し、主砲を120mm滑腔砲に変更するなど改良を加えながら8000両以上が生産された。現在ではデータリンク機能を備えたM1A2が主力となっている。